音遊び~オーディオのブログ

 ガレージで楽しむ古めのオーディオ

サンスイといえば。。。FR-3060(2号機)を Lo-D PS-15と入れ替え

 サンスイといえば、アンプ。

 

 昔からアンプメーカーとして確固たる地位にいるけれど、1980年ごろのイメージを引きずってるからだと思うけど好みの音じゃない。こういうことを書くと敵が増えるかな?

 

 使っているサンスイはサブシステム用のレコードプレーヤー。

 

 ピアノブラックがカッコイイSR-929も欲しかったけど、マニュアル機だとメインシステムと使い勝手が変わらない。DDのクォーツロックとなると故障したら厄介だろうし、スペア含めて複数所有するのは結構な高値なので無理そう。

 で、安価に入手できるベルトドライブ時代のオート機を色々と使って遊んでる。

 

 昔、「サンスイはアンプメーカーなので、アンプ以外は弄り回さないで音楽を楽しんで欲しいという考えでオートリフトアップやフルオートなど、レコードプレーヤーは簡単操作を良しとしていた」と何かで読んだような気がするが、古い機種をみていると確かにそう感じられる。

 サンスイのオート機構は凝っていて、メカニズムの動力を回転用のモーターと兼用せず、アーム駆動専用モーターを別に取り付ける2モーター式で「高音質と使いやすさ」の両立を謳っている。全機種ではないかもしれないが、後のFR-D40等ダイレクトドライブ機でも同様の構成だ。

 

 そんな中で、現在一番のお気に入りはFR-3060

 FR-2080(今は母の友人が使っている)から使い始めて、FR-3060ならば手動でリフターを操作できるので、使い勝手が良いと思って購入したのだが。。。故障品。

 ボロいFR-2080を部品取りにして修理し半年以上使っていたが、この1号機は母にプレゼントしてしまった。

 

 音はFR-2080よりも良い。アーム(ウエイトダンパーあり)が良いのか、プラッターの重さが良いのか、ケーブルが結構太いのが良いのか、、、、、今回Lo-D PS-15と比べても、FR-3060の方が良い。

 

 2号機は購入後に回転することだけ確認して放置してあった物。

 

 各部整備調整中のFR-3060

 

 インサイドフォースキャンセラーウエイトは紛失していたので、1号機の物の重量を測って、SME用を自作して売っている人から購入した真鍮製のものにアルミ板の円盤を追加して用意しておいた。

 

 今回のメンテナンスは先ずはリードインしない故障を修理、その後リードイン/アウトの調整と各部給脂。1号機で同じような事をやっているので、気楽。

 内部構造に樹脂部品はほとんどなく、壊れそうなところは少ない。

 1号機使用中に、ハウリングを少し感じたのでキャビネット内部には防振材を何か所か張り付けておいた。

 

 FR-3060 動作確認中

 

 そして磨き込んで使用開始。メッキの輝きが近年の明るい色のメッキとは違いしっとりと深みがあって良い感じ。

 

 SMEのコピー?といった外観のアームはシンプルでオーソドックス、軽い材質ではなく樹脂部品が無いのでカッコイイ(笑)

 オート機の物としては中々に良いと思う。付属カートリッジのSV-10Aは標準針圧2.0gで指定範囲1.5-2.5g、コンプライアンスが18、アームはミドルコンプライアンス向けという事になる。

 極端なハイコンプライアンスは無理だが、1.5-2.5gという指定範囲はサブシステムでのカートリッジ遊びには充分。サブウエイトも付けられるので重たいカートリッジ/シェルも使えるため、守備範囲は中々に広く使い勝手が良い。

 インサイドフォースキャンセラーは効きがやや強めに感じるので少し軽めに設定して使っている。この時期の物は概ね強めだと感じている、そもそも要らないという人もいるけど針圧2g以下で使う自重が軽めのカートリッジではあった方が良いと思う。

 

 J型アームなので可動式ラテラルウエイト付、調整が必要。

 メインウエイトがゼロバランスで真ん中になる程度のカートリッジ/シェルを付ける。0バランス状態で本体を傾けてラテラルウエイトを調整しその位置を覚えておく。

 実際の使用中にカートリッジを交換したときには、メインウエイトの位置が後ろに行ったら右に、前に行ったら左にチョイと動かすという「大雑把」な調整。サブシステムで使うお気軽カートリッジではあまりシビアに行っていない。

 サブウエイトが必要な重量のカートリッジを使う(滅多にない)ようならラテラルウエイトも大きく動くだろうから現物に合わせて再調整しよう。

 こうやって文章にしてみると、トーンアームとして「ちゃんとした」物だな、と思う。

 

 メカニカルな動きが眺めて楽しいオート機構。

 キャビネット内、アーム回転軸支持のずっと下の方だが、アーム軸にオート機構の為の金具が付く、その対角にバランス取りの為のウエイトも付いている。このマニュアル機にはない重さがアーム回転方向の慣性重量を大きくするのがオート機のデメリット。

 再生終了時にはアーム下側の金具の先端にあるマグネットをセンサーで感知してリターン動作に入る。

 この点、気に入ってます。

 非接触なので針先に側圧がかからず安心、シビアなボロンカンチレバーでもボロン!といかないし、ベリリウムカンチレバーもベリリッ!とならない、はず。試してないし、試さないけどね(笑)

 

 カバーヒンジは古臭いがこの時期らしい丈夫な造りで今も開けた状態で止まるし調整も簡単。カバーの樹脂も材質の違いかマイクロの同時期の物よりも透明度を保っていると思う。

 

 致命的な不満はないのだが、、、、、

 

 ケーブルはMMカートリッジ用だろう、RCA出力に変えてMCにも対応できるケーブルを使いたい。

 足が固定の簡素なものでキャビネットの傾き調整できないのは不便、足の下に紙等敷いて使っている。高さ調整は設置する時だけなので良いとしても、もう少し振動に強いインシュレーターは欲しいな。

 

 プラッターの回転とオート機構が完全に分離しているのは改造を考えると制約が少なく、プラッターの中心位置さえ合わせればベルトドライブでなくともDDモーターでも使える。

 ま、DDモーター使って改造するなら他機種買うのが正解。

 

 FR-3060は部品取り兼修理ベースとして3号機もある(笑)

 これも基本動作はリードインの不調だけ、こいつを改造ベースにして、手持ちのインシュレーター付けてキャビネットを防振対策して、重たいターンテーブルを載せて「フルオートのトーレンス」みたいな物を作ってみるのも面白そう。