オーディオ好き、で、音楽を聴く。
オーディオで音を楽しむ分には蒸気機関車の走る音とか、鳥の声、波の音など、ライブ感あふれる生録音も楽しいけど、それは比較試聴とか、機材の音の確認なので聞いているけど聴いていない。
ヴォーカルのあるスタジオ録音で作り込まれた音楽が好きだ。
クラシックのオーケストラの楽器を聴き別ける耳はないし歌わないし楽器も出来ない。でも音楽は聴けば楽しい。
先日テレビを見ていたら「DTM」というのを話題にしていた。ドイツツーリングカー選手権の略ではなく、デスクトップミュージックの略だそうだ。
色々な楽器の音をパソコン一つで作れてヴォーカルも「かわいい」「色っぽい」「余韻たっぷり」など、作り込める。
楽器ができなくても歌えなくても好きな曲をつくれる。その才能があるかどうかだけど、「シンガーソングライター」の条件が緩和されたのは確実だと思うな。若いころから知っていれば俺も今頃、、、いやいや、パソコンも苦手だ(笑)
AIがもっと進化して「こんな感じで」「ここらへんはもう少し余韻を」などと対話型作曲ソフトが出てくればいける、か?
で、例によって長い前置きを経て本題。
これは面白いと思ったのは「音階の間の音を自由に作れる」事。
私はヴォーカル好き、ギターの音も好きだけどヴァイオリンはもっと好き、サックスやトランペットも良いけどトロンボーンの優しい音が好き。リズムよりもメロディが好き。好みが古臭いって事だろうね。
こうして書いてみると自分の好みが良く解る、音階がはっきりしない「周波数無段階調整」かつ「打音より共鳴音」が好きという事。
何かに正確、確実というのは理論を追い求めるには重要だけど、必ずしも人を感動させない。正確確実なコンピュータで不確実を設定するのが当然になると今後トンデモなくハマる表現のものが出てくるかも?
リアルなヴォーカルの好きなところは、ほんの少し遅れて声が立ち上がるとか、余韻の揺らぎとか、そういう事で、音量/音程/テンポが正確であるだけなら機械にかなわない。
ボカロは初音ミクが一気に知名度を上げたけど、その少し前から販売されていた。話をする機械というのはSFでは定番の設定で、だんだんと現実が追い付いてきている。
古くはYMOの時代のアナログシンセで「シンセサイザーに歌わせる」を目指していた、と、タモリ倶楽部で当時のシンセ担当者が言っていた。
晩年の高橋幸宏はドラムの音をコンピュータで出すときに「どうすればほんのわずかにテンポや音程が揺らぐのを表現できるのか」に熱心だったときいた。
半音ずらしまでしかないピアノの音が、「周波数可変の打楽器」になったらどんな曲ができるのか?その鍵盤の幅の左右が無限に広がったらどんな曲を作れるのか?
自分では作れないけど、気に入れば聴くよ。
オーディオ休眠期のメモ書きでした。