音遊び~オーディオのブログ

 ガレージで楽しむ古めのオーディオ

パイオニア S-HE10 ウーファー上下2個の高能率機

一時期流行った「バーチカルツイン」、ウーファー2個の間にツィーターを置くレイアウト。

1992年に65000円。

 

 25Cmウーファーが2個にホーンツィーター、能率98db。

 

 下位モデルのS-HE7は14センチウーファー2個、93db。当初こちらの方が小さくてサブスピーカーとして面白そうなので見つけたら使ってみようと思っていた。定価6万円なので下位というよりも別スペックの同クラス、価格差を考えるとこちらの方がコストがかかっているかもしれない。

 

イオニア S-HE10

 別のスピーカーを処分して置き場所が出来たので高能率なHE10の方を入手。当時使っていたアンプに球の片チャンネル数ワットの物があったのと、直前までアルテックの12インチ同軸を使っていたので、高能率機の気持ち良さを期待。

 

 軽快に音が出て気持ち良い。音量を上げるとホーンの響きがうるさいのは好みから外れる。この響きが好きな人には良いのかもしれないがホーンツィーターが本来好きじゃない、変な形状なので癖が少ない事を期待したんだけど高級機でもないし樹脂製だからこんなもんだろう。過去に使ったホーンで一番嫌な癖を感じなかったのはオンキョーScepter2002だったな。

 ホーンとバスレフポートが一体構造というのもなんとなく嫌。こうやってブログに書いていたらバスレフポートにダンプ剤を張るなどやって遊んでいた事を思い出した。ホーンの鳴き止めにダンプ剤を張ってみると面白かったかもしれない。

 

 バーチカルツインで、仮想同軸というのはすんなり受け入れられなかった。

 アルテックの同軸ユニットでは口が小さいとかピンポイントで定位するとか解像度が特別高いとか、そういう物ではないけどヴォーカルの位置がフワフワしないので身構えずに聴いていられる。

 しかし、HE10では少し離れた位置で音量を上げないと上手く鳴らない。

 音が上手く溶け合って良い感じになるポイントはあるが同じ場所で聴いていても音量を変えると印象が変わる。上下のスピーカーから出た音が別れてしまうと、ヴォーカルは濁ってボヤっとする。ツィーターを耳の高さにして音量を上げるとビシッとするのだが、、、、、いくつもスピーカーを使っているので、位置を決めるためにスタンドを使ってとかはできないし、いつも同じ音量で同じ位置で聴くわけでもない。

 

 真面目にオーディオをやるのでなく、広い場所でソコソコ大きな音で鳴らしておくなら軽快な音で良いと思う、でも、だったら仮想同軸ってのは必要か?

 

 低域の再生限界は35Hz(HE7では50Hz)とウーファー2個の割には少々高め、この時期16センチウーファーの小型2ウェイで40Hz辺りなのだが。まあ数値ではなく、実際に聴いたらどうなのかという事なんだけど、切れは良いが25センチウーファー2個の見た目のインパクトに見合う低音は出てこない。

 

 売れ筋価格帯で大小2機種作った大きい箱の方。あまり色々と期待するのは無理がある。この時代にこの高能率という、しっかりとした特徴があることを高く評価するべきだよね。

 

 癖が強く少々使いにくいので結局長く使わずに手放してしまった。