音遊び~オーディオのブログ

 ガレージで楽しむ古めのオーディオ

Ortofon Concorde2 オルトフォンのスピーカー

 オルトフォンのコンコルド2。予想外の音だったので気に入っている。

 1994年に46000円、海外製品としてはローエンドだろう。

 

 スピーカー販売開始時はオーディオから離れていた時期なので存在を知ったのは2010年以降。オルトフォンもスピーカーを売っていたのかぁ、オーディオテクニカと同じくカートリッジ主体のメーカーにとっては厳しい時代だったんだな、と思った。

 

 コンコルド2はコンコルド初代シリーズ(たぶん。それ以前にスピーカーがあった事を知らない)の最安値モデル、ウーファーが12.7Cmと小さいので低音は期待できないし、ポリプロピレンコーンというのも好きではなかったので積極的に探しもしなかった。このシリーズは上位モデルも基本的に同じユニットのトールボーイで海外製品にしては安価、ラインナップを上手く使ってオシャレにAV対応できます、という物でオーディオ用としてはダメだろこりゃ、、、、、

 が、3年ほど前にツィーターが凹んでいないエッジ切れを見つけてなんとなく購入。

 

 小径なのでエッジ交換は楽だが、ボイスコイルとマグネットのクリアランスが狭い様で干渉しやすいため(音の良さの秘密のひとつかも)センター出しには気を使った。造りがおおらかできっちりフレームの真ん中にコーン紙があるわけではない為、見た目でエッジを綺麗に貼ると干渉してしまう(笑)エッジの外側に化粧カバーは無いのでフレームに貼った部分が見える、外観重視したら失敗したかも?

 エッジ切れ以外は綺麗な物だったのでエッジ交換してしばらくBGM用に。

Concorde2 エッジ交換後

 バスレフポートがツィーター横にあるとかウーファー(クロスオーバー周波数3KHZなのでヴォーカル域はウーファーから出る)が上にあるなど配置には特徴がある。

 「Ortofon」のロゴは旧タイプ、MC30最高!の私にはこのロゴの方がありがたみが有る(笑)

 

 音はポリプロピレンコーンの先入観(クリアーだが安っぽい音)を覆すふっくらとした雰囲気を持ち、12.7㎝ウーファーゆえに充分な低音は望めないが、ヴォーカルの存在感がしっかりあり響きも優しい、高音もうるさくなく聴きやすい音。特別高解像度とは感じず突き抜けるような鋭さも無い、音としては古臭くフルレンジに高音を少し乗せたような「かまぼこ型+α」。

 仕様は今風で能率は低めだけど耐入力は連続70Wと充分、だが音量を上げていくとややうるさくなる傾向はある。耐入力の大きさは大音量で使う為の物ではなく余裕という事、静かな音楽を程よい音量で流すと気持ち良い。

 

 これより少し後のコンコルドの1614か305がウーファーが16/15センチと手ごろなサイズなので機会があれば聴いてみたいと思ってはいるが、良さそうな物に縁が無い。見つけても程度の悪い物も多いように感じる、現在のスピーカー価格だとオルトフォンの物は高級とはいえない価格帯、古い高級モデルと違い中途半端に新しい普及価格の物だと乱雑に扱われてしまうのだろう。

 

 オーディオテクニカとは違ってモデルチェンジしながらスピーカーを販売(もうやめた?)して新しい(日本製らしい)モデルも価格は割安感があり人気が有るらしい。

 当初は「すべてをデンマークで作っています!」だった、なんかこういうの好きなんだよねぇ。今では多国籍生産が当たり前で、その方が効率よく良い物が出来るという事になっている。

 その一方で別の会社ではスピーカーやカートリッジを自社生産での手作りにこだわっていたりする(当然高価、買えないw)。

 なんというか、手造りとは言わないまでも自社自国生産の時代の物の方が「お国柄」とか「メーカーの色」があって面白いと思っているけど、、、、、良いと思ったカートリッジが多国籍(日本製のカンチレバーや針が海外製品の上位モデルに使われる事が多かったらしい)だったりするので、単にノスタルジーだな(笑)

 

Concorde2 ウーファー Made in Denmark の文字が誇らしい

 1994年といえばオンキョーのD-202AⅡLTDの音も似たような傾向の小型機らしからぬ厚みを感じる音で好きだった。1994年発売モデルに絞って何か買ってみるというのも面白い、、、けど、無駄使いだろうな(笑)

 

 コンコルド2は今も持っているけどいつも聴ける場所にはない。小型スピーカーが増えすぎた時に、聴きやすい音と小ささを理由に実家の小編成オーディオ用スピーカーに採用し現在も活躍、は、あまりしていなくて時々音出し。  

 気が向いたら別なのに入れ替えてまたこっちで聴いてみよう。