ティアック A-R630MKⅡ 2000年頃の製品だろうか?今あるアンプの中で一番新しいんじゃないかな?
価格はオープンプライスだったようで不明だが実売5万円台か?
デザインがほとんど同じに見えるA-R630の後継機で、更にマイナーチェンジしてA-R630MKⅡS、と同社のローエンドを支えるモデルだったらしい。後継機もすでに生産終了らしく、現在は見た目がもっと今風の別機種が販売されている。
TEACネタは初めてなので少し脱線。
アナログオーディオ用の振動するスタイラスクリーナー(OEM品かと思うけど、もしかしたらこちらが本家?)を使っているが、機材を使うのはこれが初めて。
テープ機器メーカーのイメージが強くオープンリールでは強豪メーカーの一角だった。私はそれ以降の世代なのでカセットテープの時代には話題の機種もあったので購入検討したがそれほど魅力を感じなくて他社製品を導入。失礼ながら当時はナカミチの陰に隠れてしまった中小企業のイメージが強い。その後コンパクトな同軸スピーカーが少々興味を引いたが購入には至らず。
ナカミチは無くなってしまったが、TEACは今もある。大手が撤退する中で高級CDプレーヤーで生き残ったと思う。海外オーディオの輸入取り扱いや、オンキョーとの提携など地道にオーディオ専業老舗ブランドの小規模メーカーとして生き残り、今ではアンプもあるし、超高級レコードプレーヤー等、時々オーディオ界を賑わしている。
さて本題。
PHONO入力もあるお気軽アンプなので購入したのだが仕様は気にしていなかった。ブログに書くにあたって検索したらメーカーURLに情報があり、出力は60Wクラスで入出力が豊富、リモコン付き、数値上の特性も優秀。
ゴテゴテ感が無いスッキリしたデザインはオーソドックスなアンプらしい面構えでカッコイイと思う。

操作性は見た目からオーソドックスな物と思っていたが、リモコンを使う事が前提。各ノブの操作感はチープすぎて悲しくなる。電子式切替の入力セレクターは主電源を切ると復帰時はCDに切り替わってしまう。常時主電源を入れておいてリモコンで操作するのが基本なのだろうが、ならば主電源スイッチは要らないんじゃなかろうか?
音質は個人的には数値なりの力強さを期待すると肩透かしを食らう。12時くらいの位置まで音量を上げないとパワー感がなく、音が薄く音粒も細かくない、低音も駆動力不足で弱々しい。音量を上げるにつれカチッとして余韻の少ないスピード感のある軽快な音となる。解像感はあるが厚みの無い音で好みはわかれるかも。
私の使っている90db程度の能率のスピーカーと組み合わせると入力側でレベルを下げてやるとかMUTEして音量上げるとかしないと常用域では総じて貧弱な音に感じショボい機材という印象になってしまう。ボリューム大きく動かす必要のある今時の能率の低い小型スピーカーで使うのには向いているかな?
ボリュームのノブの操作時のチープ感はこの価格では仕方ないのか?リモコン対応でノブがグルグル回るので電子ボリュームではない。1980年代中頃からはソコソコの価格のアンプではボリューム位置による音質変化はかなり改善されていたのでリモコン対応とはいえ今時これは残念、1970年中頃の古い簡素なボリュームの付いていたアンプを思い出した。
ハーマンカードンの1980年代終わり頃のプリメインアンプで「Dカーブ」ヴォリュームというのが採用されていて、常用音量で12時位置付近となり連動誤差が少ないと謳っていたが、A-R630MKⅡでは12時位置では音質が大きく改善されることを考えるとそういうタイプの方が優位と思える。部品にコストが大きくかかるとも思えないので、単品販売するアンプでは考慮するべきだ。
個人的にはリモコンいらんから高いボリューム付けておいてよ!なんだけど今時のこのクラスではリモコン無しってだけで選択肢にさえ入れてもらえないのかも。
久しぶりにアンプとスピーカーのマッチングの悪さを味わってしまった。最初に組み合わせを考えてスピーカーを決めたら変更はしないで音楽を聴く、という家庭に導入する時に当然の使いかたなら良いアンプなんだろう。
が、スピーカーをとっかえひっかえする私のような使い方だと実力を発揮できる音量や組み合わせる機材の許容範囲が狭いアンプというのは良い印象になりにくい、ドンピシャではないところを使ってもソコソコいける方が遊べる。超高級機ではなく入門機だからこそ、数値に出てこない使いやすい音であるべきと思うけど、メーカーの方針は私が決める事じゃないからねぇ。
こういうのを味わうたびに新しい物への興味が薄く、うす~くなっていく。人はこれを老化と呼ぶんだね(笑)