CDプレーヤーの音質への諦めを払拭したという意味で私の音の記憶に残るヒットシリーズ。
始まりはCDP-222ESD。
オーディオ趣味を再開した頃、主にアンプとスピーカーで遊んでいて、CDは安い機種でも低音の信号は出るので、当初はトラックのカーオーディオ(純正のラジオのみ、FM飛ばしでCDを聴いていた)と兼用のディスクマンのようなポータブル機。
その後は利便性重視でパイオニアとナカミチの複数枚を連続再生するモデルばかりを「まあ、いいや」と思いながら使っていた。当然音質に満足していたわけでもなく、もっと高級な物を買うならアナログの方に予算を投入したかったというのもある。
そんな、CDへの興味が薄かった時期にオーディオ仲間がCDP-222ESD(1986年定価66800円、安くはない)をプレゼントしてくれた。CDプレーヤーはソニーが最高でシリーズ下位のこれは中古市場で格安だけど、良い音がする、と。
音が良いかというと、安いナカミチよりも良いけど、高いナカミチには劣る。けれど、CDも良いかな?と思うきっかけにはなった。
その後不動の557ESD(1987年定価18万円、高級です)を購入、ローディングベルトのみのトラブルだったので交換して使い始める。これは当時音が気に入ってメインのCDプレーヤーとしてBGM用のナカミチと併用し主力機として2年以上使った。
が、巷では555ESD(1986年定価15万円)こそが最高という意見もあり、気になって購入。解像度はこちらの方が勝りより正確な音がするようにも感じたが、この音はそれほど楽しめず、、、、、好みの問題だろうけど、外観ではこれみよがしに後ろにトランスが2個出っ張っているのは下品だと思う、こういうのは好きになれない、そういう気持ちが音の評価にも影響しているかも?
この時期の機種はトランスが左右独立だったりと、アンプのような物量投入が売りなのだが、バブル期の贅沢な、とか、独立電源とか、そういう売り文句が好きな人には堪らないのだと思うけど、アンプのようには電源強化の差は音に反映していないと思う。
まだアナログレコードは今ほどには使っていなくて、音源の主力はCDだったので徐々に高級機(の、中古)へと入れ替えた時期。
そしてアンプとスピーカーでの遊びが一段落したころからは、557ESDは手持ちの「最高音質機」(新しめの音源担当)としてパイオニアPD-Tシリーズ(古い音源のCD担当)と個性違いのツートップとして残した。ここれCDは固定してアナログにいくぞ!
だったのだが、少し後の時代のテクニクス同価格帯のSL-P2000(1992年20万円)を偶然購入したら、「高級な外観で中身がスカスカのテクニクス」の方が音粒が細かく繊細かつ素直で良い。充分に完成度の上がった「MASH」の凄さを実感した。
しばらく3機種を並行して聴いていたが、聴けば聴くほどソニーよりもテクニクスになってしまった。音の違いを楽しむならパイオニアとテクニクスの2台で良いだろうとなり、解像度が劣りやや音粒が荒く感じるようになったソニーは手放し、カートリッジ購入資金にあてた。
今写真を見るとこの時期のソニーアンプ同様カナブン色のコンデンサーが付いている。どうやらこれで音を造り込んだものは最初に感じた良さが持続せず、手放す傾向にある。好みの中心では無いという事だろう。
とはいっても気に入っていたし、時代の音もある。これまで聴いた中ではソニーなら557ESDかな。今思うと残しておけば良かったとも思うけど、使わないなら欲しい人のところに行った方が機材にとっては幸せだろう。
アナログ時代のほうが音楽性が高かった!などといわれて、デジタルならではの音の良さの追求よりも市場で受け入れられやすい音を作った時代。売れなきゃ意味が無いのでメーカーとしてはひとつの正解。
こうして書いてみるとCD以外でも1980年代後半の機材が徐々にメインシステムから外れていっている事に気付いた。今になって聴くと1980年代後半の音はソニーに限らず迷走している感のある機種が多いということか?
カーオーディオにはいまだにソニーの古い高級機を使っている。デジタル処理での低音ブーストと音場補正の入る前のモデルがヴォーカルがとても良いので一番のお気に入り。
同型の中古予備機(最近少し高騰してる)があるけど、それも壊れたらいよいよ(今更、だねw)データ化するか、ネット配信を使うか、、、免許返納か?
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2023.03.26
ソニーが深くかかわったCD規格について少し殴り書きしました。ソニー、結構好きなんです、ビデオはベータだったし。
パイオニア PD-T07HSLimited CDプレーヤー PD-Tシリーズとレガートリンクの仲間たち - 音遊び~オーディオのブログ
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