音遊び~オーディオのブログ

 ガレージで楽しむ古めのオーディオ

初めてのカセットデッキ

 初めてシリーズは概ね購入した順番に書いています。

 

 プリアンプと同時購入だったのですが、「初めてのアンプ」をパワーアンプでやってしまっている(アンプの中でプリアンプとパワーアンプとプリメインアンプに別ければ良かったかも、今後そのように細分化しておきます。)ので、カセットを先に書きます。

 

 レコードが聴けるようになったけれど、購入資金は無い、高校生になると同級生も音楽の好みはバラバラで、それぞれ欲しいレコードを買います。

 これを貸し借りしてカセットに録音するわけです。チューナーは持っていなかったのでオーディオ第一期はエアチェックはほとんどしませんでした。

 この「レコードをテープに録音する、それをウォークマンやカーステレオで聴く」という行動はこの時代の「当たり前」でした。

 これを受けてレンタルビジネスが大きく成長しはじめ、その後のレンタルレコード乱立、そこからレンタルレーザーディスクレンタルビデオ、今ではレンタルDVDやレンタルコミックスと貸本屋と一体化して一般化していきます。

 

 脱線しました、最初のカセットデッキはこれです。

 

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 アイワ AD-F66M この時期、コストパフォーマンスに優れたアイワの実力機

 この頃はもう定価10万円以下は買わない!と、生意気にも高級志向が強かったのです。

 が、カセットはレコードに劣ると思っていたので、あくまでサブキャラ、格安品では嫌だけどソコソコの物で良いと考え、この時はプリアンプと同時購入なので実売5万円が目安、少々無理がありましたがプリアンプ(こちらは事前に実売価格を訊いていたけれど、まとめ購入したら思っていたよりも安くしてくれた)と合わせての購入で、秋葉原で値切って何とか総予算内で購入。宅配で送るといわれましたが、予算は送料も払えないようなギリギリ、帰りの電車賃があるのみで鈍行列車で両手に持って、腹ペコな高校生は最寄り駅からはタクシーも使えずに、でも嬉しくて早く家で音を出したくて早足で帰りました。

 純粋だったな、俺は。急がないし持ち帰りは大変だから面倒だから送っておいて、という今の俺になるとは思ってないだろうな。

 

 音質はそれまでのラジカセとは大違い、レコードよりも劣るのは仕方ないとしても、テレビよりもずっと良い音で、テープを録音するたびに「レコードじゃないけど、曲を所有した」という不思議な満足感がありました。

 レコードは摩耗するし、針もそれなりに高価なので、レコードは早いうちに録音して、テープで聴くようにして、オリジナルの音源であるレコードは「ここ一発」の高音質でじっくり聴きたいときに聴く。

 今こうして書いてみると、本当にバカなようですが音楽の存在感が大きかった時代の貧乏学生には「当然」な行動でした。

 

 カセットテープはMDが登場するまで激しく進化を続けるのでオーディオ第一期に買い替えます。