音遊び~オーディオのブログ

 ガレージで楽しむ古めのオーディオ

ヤマハ M-35 パワーアンプ IC化は良い事だ。

 1987年、39800円。

 パワーアンプとしては安価、2/4チャンネル切替という事から解るようにリアルオーディオというわけではなく当時のホームシアター用に「サラウンドプロセッサー」からの出力を受け止める便利アンプ。

 1990年に後継機MX-35(36500円)、仕様を見比べる限り中身は同じだと思う。外観だけ時代に合わせた色合いにマイナーチェンジして価格を下げただけだろう。

普段使いに ヤマハ M-35

 実は使うのは3台目。

 単に2チャンネルで音を聴くならこのクラスよりも良く出来たプリメインアンプの高級機の方が良いと思う。が、セパレートアンプを使っていて遊んでいると主力パワーアンプを温存(プリアンプよりパワーアンプの方が故障が多いと思う)するためにはこういう脇役が有った方が良い。

 数千円までで購入できた時代に2台購入してマルチアンプをやっていた時に使ったし、別のアンプに入れ替えてからは2チャンネルにして普段使いに使って、その後にバイアンプで2台2チャンネルで一組のスピーカーに使って、、、と、色々と便利だった。

 他のパワーアンプが増えてきて売却し、その後にMX-55を入手して使ったらパワー感は増えたが音が粗く、大音量で映画を見るなら気にならないのだろうけど音楽用途だと粗が目立つ。半額以下のM-35の方が通常音量時に綺麗で素直な音なのでサブアンプとして使うには適している。あー、1台残しておけばよかったな。とは思ったが再購入するでもなく、いつの間にか相場も上がり、、、

 

 オーディオ仲間とダラダラとハードオフ巡りをしている時に遭遇。ヤフオクで買って送料払うのと同じ程度のお価格、格安ではないが綺麗だし「音が出る」とある、が、当然保証なしのジャンク品扱い。購入時には店長が

「使い方は解ると思いますが、裏側に2/4チャンネルの切替があって、、、」

 と丁寧な対応。ジャンク品の確認さえもさせてくれない塩対応の店もある中で良く行く何件かの店には気持ちの良い対応をしてくれるところもあり、そういう店での購入率は当然高くなる。

 欲しい!ではない。今BGMなどで普段使いにしているテクニクスのSE-A808にも不満はない。でも、少し懐かしいし、「ハズレ」な音ではない事も解っている。

 最近ハードオフでもあまり見ないし、、、まあまあ安いし、、、買っておこう。

 消極的物欲のオーディオ(笑)

 

 購入して帰り道に、あれ?2チャンネル仕様で2セットのスピーカーつなげる???

 と思ったのは現在のテクニクスは2系統2チャンネルのスピーカーを繋いで切り替えられるので、音の傾向の違う16Cm2ウェイのスピーカーを2セット繋いで気分で切り替えて楽しんでいるからだ。

 持ち帰ってから確認するとフロントパネルのヴォリュームは2チャンネル時は「左右」4チャンネルで使う時には「前後」となる。4個の独立したパワーアンプなので出力は落ちるが前後に同じ入力信号を入れてヴォリュームをスイッチ代わりにすれば良い。同時に鳴らす場合にはテクニクスと違って並列接続ではないのでインピーダンスを考慮する必要もなく制限が少ない。良く考えずに買ったけど、結果オーライ!

 簡単に音出し。ヴォリュームのガリもなく全体に綺麗。

 

 天板のスリットから見る限り中も綺麗だけど、設置する前にいつものように掃除。

 

 埃はほとんどなくコンデンサーの膨らみや液漏れもない、上物です。

 中身は三洋電機系列の半導体会社製の大ヒットステレオパワーアンプIC、おなじみのSTKシリーズが2個。2チャンネル時はブリッジ接続という事かな?基盤は一望できシンプル。

 テクニクスA808(6.5Kg)も同様にICだが、こちらはモノラル2個、中身はほとんど同じ下位機種のA806(5.5Kg)よりも電源トランスが大きく重いのだが、双方ともにアルミ多用のしっかりしたケース。M-35はペナペナの鉄板でチャチな箱だが5.0Kg、トランスのある左が重い。ICはSTKではなくテクニクスのプリントだった記憶だけどOEMだろうと思っている。

 ヴォリュームは中を見るとがっかりするような物が付いているけど廉価機に期待してはいけない。その気になれば汎用品で直せそうなのでメンテナンスし易い、と前向きにとらえる。当然、操作感も安っぽいけどつまみは出っ張っていて使いやすい形状なので、スイッチ代わりにグイッと回すにはちょうど良い。この点は後継機のMX-35や上位機のMX-55/MX-101よりも私の使い方に合っている。

 だいたい、ヤマハは79800円のアンプのヴォリュームも安っぽかった、そこは最初から期待しちゃいけない。

 面白いと思ったのはヒートシンク

 アルミ板に取り付け羽の部分はコの字に曲げたアルミ板をリベット留め、これまで気にしなかったけど、今回初めて気づいた。振動云々でいったら指で触ると動くので共振対策にブチルテープ、、、はやらない、そういう機材じゃない。

 しかし、一体成型の市販部品よりもリベット留めで作った方が安いのかね?ヤマハだからバイクや楽器でちょっとした部品を器用に作る下請けが有ったんだろうか?リベット留めは熱伝導率悪そうだけど、まあ、そこまで考える必要もないんでしょう。

 

 この頃のミニコンポなどではチャンネル当り30-40Wくらいが多く、パワーアンプICのおかげで「安価でコンパクト」なアンプが作られたのだと思っている。

 で、思うに、この40W程までがこの時代のパワーアンプICの最大出力、今はもっといけるのかもしれないけど。や、今はデジタルアンプでもっとコンパクトで小電力で安価、だな。

 同時期の上位機MX-55ではパワトラを使ってディスクリートで組んである。出力は2倍強だが価格は2.5倍。パワーコストレシオは上位機よりも優れている。この時期にはサラウンドなどでマルチアンプが多く各メーカーから同じような物が販売されていた。

 前述のように音質を考えると必ずしもディスクリートが良いとは限らない。部品点数が少なく済み基板もシンプル、その分少し大きめのトランスを使うなどする方が普及機では良心的だと思っている。

 

 音質はというと、BGM用には充分。

 これまでのSE-A808よりは駆動力が劣り低音が痩せたが、そういう事を求めるときは他のアンプとスピーカーを使うので問題なし。

 中音域は余韻少なめだが綺麗な音、高音もエネルギー感は少なめ、、、あれ?マアマアにダメなアンプ?(笑)スピーカーの差を際立たせるような本格派ではないが、そつなく音を聴かせてくれます。

 

 

 おそらく既にパワーICの製造元の会社はない。他社で同等品があるとも聞かないのでもうアナログなパワーアンプICは生産終了?すでに過去の遺物、古き良き時代への懐かしさを感じる物になっているのか???