音遊び~オーディオのブログ

 ガレージで楽しむ古めのオーディオ

初めてのカートリッジ

 最近はカートリッジを良く買ってます。中古で(笑)

 

 記憶を辿ると最初の、はカートリッジではなくこれはそれ以前の蓄音機のレコード針です。母方の祖父の家に有った、尖った金属でした。

 当時は子供でオーディオへの興味もなかったのですが、弄り回して、祖父が音を出してくれて嬉しかったのが記憶にあります。SP盤でした。

 後に思い出してみると、いくらなんでも祖父の年齢や経済状態と馴染まない。

 私がオーディオにハマった頃、祖父は既に過去を話すことは出来ない状態で、他界後に祖母や母に確認してみると、古くなって要らないものを祖父の知人から譲り受けたものだったそうです。

 私が覚えている頃は既に入手後だいぶ経過していて、使わなくなったけど大事においてあったという事らしく、10年程経ってオーディオに興味を持ったころにいじりに行ったのですが、その時にはもう動かなくなっていて、残っていた金属針もサビサビ、その後いつの間にか処分された様です。

 

 次のカートリッジ、これは「カートリッジ」です。実家で使っていた「ステレオセット」の針。これはしっかり覚えていて、父の知人の「電気屋さん」がサンスイのレシーバーとスピーカーにトリオのレコードプレーヤーを組み合わせたおそらくは中古品、今にして思うと買い替えで余ったものを上手に組み合わせて使えるようにしてくれたものだと思います。それでも、裕福ではない当家ではテレビに次ぐ高級家電、小学校高学年になる頃には勝手にソノシートや、置いてあったレコードを再生したりしてました。

 ネットの時代になって知るのですが、このトリオのカートリッジはオルトフォンのOEMですね。記憶が確かならF15のはずです。

 その後、ステレオセットはプレーヤー本体が壊れて(多分ベルト交換すれば動いたのではないかと)母がFMを聴くだけになっていたのですが、後にこのカートリッジだけ外してしばらく使っていました。

 

 そして、自分で購入した始めてのカートリッジ、これは単体ではなく、お年玉と小遣いと親にねだり倒して援助してもらって、近所のSONYのお店で買ったレコードプレーヤーについてきたもの。

 プレーヤーはよく思い出せない。検索して記憶を辿ると発売年度からPS-X3というモデルです。なぜこんなに記憶に残っていないかというと3年もしないうちに買い替えてしまうからです。不満だったわけではなく、次のが欲しくなって下取りみたいな形で手放しました。

 けれどカートリッジは覚えてます。

 

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 自分で買った最初のカートリッジはプレーヤーのオマケ

 この時期のソニーのレコードプレーヤーに標準装備されていたもので、OEMではなく自社製と思います。レコードプレーヤー本体を手放してからもしばらく使っていたような記憶があり、これが本当の意味で私の最初のカートリッジだと思います。毎晩使ってましたね、針交換も1回したはずです。

 音質云々をいうほどの経験も知識もないままに使ってましたが、トリオについていた針よりも音が明るく元気だった記憶です。演歌よりニューミュージック、そういう時代に合った音と思います。

 単品販売の設定があるカートリッジを、レコードプレーヤー標準装着して、「オマケじゃない結構な良い針ですよ!」アピール、今思うにテクニクスの270Cのような位置づけだったのでしょう。シュアーM44やM75、マイクロM-2100、等のようなオーソドックスなMMカートリッジです。

 

 この赤い色が黒やシルバー(メッキ)よりも安っぽく思えて、だからこそ「もっといい針が欲しい」けれど今の経済力ではこれが精いっぱい。そういう時期の「思い出バイアス」付きで好きなカートリッジです。

 もう持ってませんし、今後も買わないと思います。でも好きです。