音遊び~オーディオのブログ

 ガレージで楽しむ古めのオーディオ

オーディオテクニカ AT-15Ea 2桁シリーズ カートリッジの話 その17

 オーディオテクニカは世界一のカートリッジメーカーになったとどこかで見たけど、、、、継続は力なり。今も継続、世界のオーディオテクニカに。

 

 1960年代からカートリッジを作る老舗。OEM多数、初期はMM/ MCを作っていたがVM型で特許取得、シュアーの特許を逃れロイヤリティの要らない高収益体制、自社ブランドでの販売は60年代からしていたらしい。

 私が知ったのはAT-10シリーズからで、1974年から10-15まで仕様を変えてラインアップ。77年ごろ後期モデルに移行。針先形状と型番の整合や現代的なカンチレバー角度になるなどして、ちょうどオーディオブームに乗り一気にブレイク!

 私が最初に買った楕円針が、AT-12Eでした。この頃発売したAT-10Gというモデルは2010年以降までベーシックモデルとして販売されたロングセラー。

 その後、AT-100番台シリーズ、AT-Eシリーズ、AT-MLシリーズ、AT-Vシリーズと続き、現在に至る。全部調べてないが、ローコンプライアンスが多い。

 80年代からはMCブームに乗ってAT-33シリーズでMCを販売開始、色々あって現在に至る。

 

 最初の楕円針がAT-12E、実売1万円を切って購入、当時自分で買えた楕円針、しかも新製品。今思えば旧いとはいえ秋葉原の店員さんに勧められたグレースF-8L買っとけばと思うけど、「実売が少し高くて古い物」よりも「雑誌に載ってる新製品」。子供だなぁ(笑)

 そうやって買って聴いて、正直それほど良い印象が無い。ソニーXL-15の元気でクリアーでカマボコな音に慣れていたせいか、同じく元気だけどやや暗く(ソニー基本だからね)少しドンシャリで押しの強い音に馴染めずそのうちに友人に売却。

 

 2010年以降、当時買えなかったAT-15Eaを中古購入して聴いたらこれが結構良い。ドンシャリ感は少しあるけど昔の印象の12Eほどではなくヴォーカルが前に出て元気、暗いイメージはなく余韻も少しあり、気に入ったのでしばらく使って保管。その後、システムアップしていってから久しぶりに使ったらレンジも音場も狭い感じがして売ってしまう。

 AT-150Eをなんとなく購入。付いていた社外針で聴く。却下、即売。

 

 

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AT-15Ea/G シェル付きの型式ではGが入る

 

 そして、綺麗なオリジナル針のAT-15Eaを見つけてサブシステム用に購入。

 サブシステムで聴くと中々良い。メインシステムに使ったらやはり今一つ。色々とやってみて、懐かしのAT-12Eもつい買ってきて比べてみて、さらに友人にAT-33Eを聴かせてもらう。

 そして、共通する好みでない部分を確認。音が左右のスピーカーの間に綺麗に広がらず真ん中にまとまって聴こえる。

 メインだと左右のスピーカーの間隔がひろく、これが目立ってしまう。サブシステムのスピーカーの間隔だとさほど気にならない。MCの33Eではこの点をAT-15Ea以上に感じた。

 10系は針圧重め。神経質な事はなく使いやすい。上位モデルでは軽針圧を謳っているがコンプライアンスは低いので、極端に軽いアームは合わない。AT-15Eaの場合は重ためのアームの方が音が締まって良かった。

 

 最近の物は全然聴いていない、みなローコンプライアンスだ。

 現在AT-13EとAT-15Eaを所有。

 今の環境でメインシステムで使う事は多分もうない。AT-15Eaは「サブシステムのメイン」のひとつではある、でもこの使い方なら、今ではカートリッジをたくさん持っているのでAT-13Eでも充分かなとも思う。純正交換針が無いので両方とも持っているけれど、中古市場に多数あるので針折れさせたらまた純正針の物をなにか見つけられるような気がする。

 一般に量産製品の最下位モデルと最上位モデルなら上位モデルの方がコストパフォーマンスが高い事が多く、上から2番目が特に。と、思っているのだがオーディオテクニカの場合は下位モデルの出来が良すぎて上位モデルが割高に見えてしまう。

 

 そう考えると最近のモデルは価格設定をあげて、「適正」になった感じではある。

 

 忘備録

 

 なんやかんやでAT-15Ea。もう他は買わないように。

 より軽針圧のAT-MLシリーズは買ってもいい、、、かな。