バリコン機以外はもう買わないつもりだったけど、今回久々のシンセサイザー式。
プリアンプのCitation21と同時期のハーマンカードンの機材が気になって、、、決め手は選曲がグルグル回すタイプである事とそっけないくらいのシンプルな外観。
1990年に122000円、既にチューナーの価格が下がっている1990年では比肩する価格帯にはアキュフェーズくらいだろうか?現在人気のある同時期のケンウッド、パイオニア、ソニーの機種は半額程度だったと記憶している。
アメリカではFM局が日本よりもはるかに多いときくので、この時期でも高級チューナーの需要があったのだろう。
手元に残っているシンセサイザー式チューナーはSONYのST-S333ESJだけだが、これは表示が目障り(消せたはず、たぶん)2系統のアンテナ切り替えやオートプリセット等々多機能だがこういうタイプが苦手で取説が無いとわからない。
その点、Citation23はとてもシンプル、1980年代前半の3万円チューナー程度の感覚で取説無しでも使い方に迷わない。
プリセット数は8ボタンをシフトボタンで切り替えての16局。操作は簡単、複雑な設定は無く、気楽に聴けるラジオ。リモコン付きも嬉しいところだけど、当面特に必要もないかな。
選局後に中心周波数を微調整するつまみが使いやすいのは高評価。ウチの使用環境では放送局によっては入力レベルが一目盛り上がることもある。
外観で共通点を感じる同型機は国内メーカー品に見当たらないので、OEMだとしてもハーマンカードンオリジナル品なのだろう。
チューナーの回路は良くわからないのだが、目視でわかる部品の劣化があれば使用を控えようかな(火災は怖い)と一応はカバーを開けてみた。密閉されているので汚れは無いだろうとは思ったが、予想以上に綺麗だった。液漏れしてるコンデンサーも無い。1990年、日本製コンデンサーで製造できた最後の頃だね、この後の時代になると某国製の安い部品が増えて耐用年数が極端に短くなる、と、思っている。
天板はプリアンプ同様厚めの鉄板製でしっかりした物。
トランスはカッコイイケースに入れて、とかではない、必要充分、電力がいるわけでもないのでこんなもんだろう。バッテリー駆動したら音質もさぞかし、、、そこまでやる必要もないかw
右側にも大きくスペースが開いているけれど、中身はマアマア詰まっている方だと思う。カーオーディオのサイズであれだけの物が出来るんだからいっぱい入ってればよいという事でもないけど、シンセサイザー式になってからの物では中身が「え、これだけ?」って物も多い(笑)
選局のダイヤルは軽く回り過ぎて高級感は無い、これだけスペースがあるなら内側にバリコン時代の様にウエイトを付けてしっとりとした感触にして欲しかったなぁ。
音質は良いです、なぜなら定価が高いから(笑)
アナウンサーの声がクリアーに良く透り、解像感もある。
同時代のチューナーをいくつか入手して音質比較するほどチューナーに夢中ではないけど、ソニー(違うタイプの音と記憶している)とはそのうちに比べてみようかねぇ。
すっきりした音で好印象。しばらくBGMはこれに任せよう。