多連バリコンの高級チューナーもいいけど、3連から5連バリコンの中級機も普段使いには充分な実力だと思っている。
Lo-D、せっかくレコードプレーヤーを使い始めたのに、故障。
レコードプレーヤーネタはこちら。
「あぁ、Lo-D、なんか欲しいなぁ、でなきゃオーレックス探しに専念できない」
で、つい買ってきてしまったFT-420。
1975年に45000円。この時期のこのクラスは販売数の稼げる主力機種の上位価格帯、各社実力機を投入していたと思う。
今回の個体はジャンクコーナーで発見、掃除されていなくて出っぱなし感あり、簡易確認で電源が入って各部ランプは切れていない。じゃ、たぶん大丈夫という事で購入。
こんな基準でも、動作未確認ジャンク扱いの中級機までのチューナーでは音が出て使える物が7割以上。メーターとインジケーターがLEDではなく、針式メーターと電球の1976年頃までならば9割は故障していない。丈夫です。
デザインは「ザ・チューナー」、1980年近くになり最新鋭はバリコンを使わなくなる頃から周波数表示がデジタルになり、デザインは多様化する。けれど、古〜いドラムが回るヤツとかの後10年くらいはチューナーはこういう顔だった。組み合わせるアンプと同じくらいに箱が無駄にデカく存在感が強い。まだ薄型はオシャレとは思えず安っぽく感じられた時代。
動作確認、外観掃除、端子掃除、上蓋を開けて中(密閉されているので綺麗なものです)の掃除。そして小改造。
無線系はからっきしなので、自分ではランプ切れや接触不良くらいしか直せないけど、気に入った機種では使いやすくするためにF端子を取り付ける事が多い。
いくつかあるチューナーにはもっと新しい物もありアンテナケーブルはF端子でつないでいる。古い機種でアンテナ入力がネジ留めだとアダプターが必要となり、面倒なのでココを統一しておこう、というわけです。
リアパネルの空きスペース(チューナーはリアパネルにも隙間が多い・笑)に穴開け(樽型に開けるのが面倒)、端子をネジ留めし、アンテナ入力端子裏側から配線をジャンプ(元の物も使えるように繋ぎ替えはしない)、中を掃除ししてカバー締めて終了。
サブシステムに設置。
同クラスのトリオKT-7500は今も持っているので、簡単に比較。
音はトリオは柔らかくふくよかで空間に広がる、Lo-Dの方がクリアーで音の粒立ちがハッキリしているので解像度は高く感じる。
どちらの音も良い音だと思う。なんとなくだけど私の持っているこの時期のトリオの音のイメージ、Lo-Dの音のイメージになっている。周波数特性やS/Nなど仕様に少しの違いはあるが、音の雰囲気は設計製造時の音決めの違いだろう。
インジケーターランプの数はトリオの方が多いが、機能はどちらも大差ない。
電源を入れてから時間経過しての同調ずれはLo-Dの方にはなく、仕様を調べてみたら、PLL以前(PLLと名前が付いていないだけかも)のそういう役割の回路がある、らしい。
こういう「ユーザーからお客様相談室に苦情が来ない」新機能はLo-Dの母体が家電の日立だからかも。
オマケネタ。
フェイスパネルの両サイドの縦のアルミは折曲げたものではなく角柱。
綺麗に磨こうと思って外した選曲ノブ、アルミの削り出し。
贅沢。
内側にはフライホイールも当然ついていて、このクラスになると操作の高級感もちゃんと演出してますねぇ。
ぐるぐる回して選曲、感触を楽しむオーディオ。