音遊び~オーディオのブログ

 ガレージで楽しむ古めのオーディオ

テクニクス チューナー ST-3400

 今持っているチューナーの中で一番古い。けれど調子は良い。

 

テクニクス ST-3400

 1973年に45000円なので、物価を考えると1970年代後半ならば7万円クラスになるかな。7連バリコン機、といってもFM4連AM3連の複合バリコン。

 機能的にはこの時期の中級機の標準的なものだけど、デザインでは2つのメーターが左の丸窓の中に納まっているのがチャームポイント。同時期のテクニクスのチューナーでも四角いメーターが多く、丸いメーターが気に入ったのでなんとなく購入してしまった。

 

 入手後の簡易チェックでFM/AM共に受信可能、後ろの方から中が見えるので覗いたらたっぷりの埃。

 開けると一面に埃だらけだったが、動作良好だし球切れは無いし、放置されての埃の混入か?バリコンはカバー内だけど、横に穴があるので開けてみたらうっすらと埃侵入、もちろん掃除。せっかく開けたのでお決まりのF端子を追加。

安物感漂うノブ。。。

 中級機だけどノブは樹脂とアルミの複合品で、選曲時の感触は安物のそれと変わらない。フロントパネルが分厚いアルミでもないし丸メーターという特徴以外は「高級感」はなく普及機並み。

 チューナーは当時オーディオの中心、ナショナルのお店で売れちゃうから良かったんだろう(笑)

 古臭い構造のシャシーが厚めの鉄板なのでズシッとした重さはある。

 

ガラスなので磨けば綺麗

 

 RCA端子を掃除してからノブやレバーなど磨いていたら、周波数スケールの窓の汚れが気になったのでフロントパネルを外して裏からも磨いておいた。

 緑色に光るスケールパネルは雰囲気が良い。白いスケールの明るい雰囲気よりも少し古い時代、トリオやマランツもこうだった「ザ・ラジオ」の顔。

 

 ケースのあちらこちらに穴が開いているのは放熱の為か?ST-3400は消費電力17W、トリオKT-7500は13W、Lo-DのFT-420は18W、特に発熱が多いという事はなさそうだし鉄板の箱なので放熱性も大差ないだろう。PLLが付いていないので温度変化を出来るだけ減らしたかったという事かもしれない。真空管を使っていた時代のケースを流用してる、って事はないよな~(笑)

 

 温度変化による選曲のずれは気温の低い冬はごくわずかで選曲をやり直す必要はない程度、煩わしさはない、けれど、暑い時期になるともっとずれるのかな?

 

 音質はワイドレンジ感や切れの良さはない、なんというかまぁるいのだ、中音域に厚みのある優しい音で、DJの声は優しく心地よい。感度も充分だし普段使いに不満はないし、外観を眺めて楽しむなら手持ちのチューナーではL-01Tと優劣つけがたい雰囲気の良さ。

 

 残念なのは選曲時の感触、音はともかくこれがLo-D並みならばサブシステムのトップチューナーなんだが。。。