旧旧対決ですけどね(笑)
99Aを整備したので試聴がてらV10と比べてみました。
整備内容は例によって中の埃掃除。
外観ではメーカーの修理シールは張ってないし、天板も張り付いていて外すのが大変だった、古い割には埃は少な目でカラフルなコンデンサーも無し、弄り回されたものではなく出っぱなしの状態でしょう、まずは一安心。
接触不良の出ていたスイッチを外して分解掃除。スイッチの中の接触不良につながる汚れはV10よりもはるかに少なかったので、埃の量含めて、放置期間が長かったと推測。そのせいか、使わなかったところの接触不良個所は多かった。。。
スイッチを外しながらあちこち観察したら出力段のコントロール基板、パワトラに近いところにはんだの目玉を見つけたので、いくつかはんだ修正。
同じ基板で数か所修正済みのところがあったけど、これは故障修理ではなく組み立て工程で基板を組み込むときについでにはんだを追加しておいた、という事でしょう。全体にはんだの状態が悪いわけではないけど、やや少ない印象はある。この基板は温度変化を繰り返すので目玉はできやすいと思う。ケンウッドL-01Aではこの辺の基板の目玉で危うく壊すところだった。
そしてオフセットとバイアスの調整。これも例によってオーディオ仲間がサービスデータを教えてくれたので楽ちん。ほとんど狂っていなかったのは優れもの。
中身のレイアウトがそっくりなこの2機種。音もそっくりかというとそんなことはない。
動作確認かねて比較視聴。
アンプの比較は面倒くさい。
ソースはCDの出力をRCA分岐で単純に分けてそれぞれのAUXに入力。
スピーカーは配線を引っ張り出しておいて、繋ぎ変え。
ケーブルとか取り回しとか、細かい違いはあるけれど比較はできるでしょう。
99Aの方が元気な音で、ドンシャリという程でもないが低音の量感も高音のエネルギー感もV10よりも強く感じる。ヴォーカルは少し前に出てきて音像が大きい。
V10の方が余韻が綺麗で耳に当たる音は無く、柔らかい感じだけどヴォーカルの音像も小さくなり、高音の響きも綺麗。低音は綺麗だけど迫力では99Aの方が勝るか。
個人的には音はV10の方が洗練されていると感じる。新型だし4万円値上がりしてるからそうでなきゃ困るけど(笑)
この2機種、一番の違いはメーターの有無。は、どうでもいいか。
メーターとパワーアンプ部分の回路以外はほとんど同じだと思う。パワトラの品番も同じ、使い方が違うだけ。
パワトラに温度センサーらしきものが付いていたり、たぶん安くはないFLメーターを付けたりと、コストは99Aの方がかかっている。
が、今となっては針式のメーターの方が良かったと感じるし、いっそ無くても良いので壊れたらふさいでしまうのが正しいな。
99Aからチカチカするメーターを外して、ニュークラスAにして、金メッキ端子を増やして、インジケーターランプ1個増やして、木箱に入れて、物価上昇に合わせて値上げしたのがV10。マイナーチェンジで完成度をあげた、って事だな。
昔々、LUXKITのパワーアンプで雑誌の記事を参考に「疑似A級」へと改造したことを思い出す。
99A、これはこれで良い音ですよ。何せ当時のプリメイン最高級機ですからね。サブシステムで当分楽しみます。