音遊び~オーディオのブログ

 ガレージで楽しむ古めのオーディオ

オンキョー Mー6 Mー3

 最初に聴いたMー6は年代を調べるとおそらく初代モデルではなくⅡだと思う。

 

 Mー6は80年代に入る頃にはオーディオ誌では評価が割れていて、仕上げが安っぽいとかレンジが狭いという時代遅れ扱いする記事と、外見はさておき強力なユニットを使った質実剛健な「日本のモニター」という好意的な記事とがあったと記憶している。

 当時高校生で市販のスピーカーが買えなくて自作を計画して店頭で聴かせてもらった。店員のお兄さんは「同じくらいの価格なら3ウェイよりも2ウェイの方がユニットに金がかかってるから良い」という意見。確かに鳴りっぷりが良く、これがユニット決定の決め手になっている。

 

 この時思ったのは、コーラルやフォステクスのようなユニット主体で販売する「部品のメーカー」、ヤマハ、オンキョー、テクニクスJBLといった「メーカーの部品」という漠然とした住み分け。コーラルは10センチで使っていて気に入っていたのでBETA-20を買うつもりでいたのだけれど、単体で試聴ができない。JBLのLE-8Tはサンスイの箱の奴だと思うけど聴くことができて、気に入らなかった。理由は真ん中のキラキラした奴に違いない!と判断して、地味なFRX-20を選択するわけです。

 

 その3-4年後にMー6Ⅲも聴いている。この時聴き比べたのはデビューしたてのS-933(初期モデル、正直ヒドイ)、価格差を考えると本来比較する物ではない、が、この時の印象もMー6Ⅲの方が好き、しかしデカイ音響レンズが古めかしく大げさで、外観ではマイナス印象。

 

 それから30年ほど経過、オーディオ趣味第2期に入っての2010年頃、M6Ⅱを見つけてしまう。傷は多くウーファーエッジは無いけれど「格安、音出ます」。

 買ってしまうんだな、つい。

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M6Ⅱ 「良く鳴る」能率が高く真空管アンプでも。

 エッジを張り替え、久しぶりに「床に置く」スピーカーを使い始める。

 それまで小さなスピーカーで聴いていたところにこれが来るともう低音がものすごい。でもボワンボワンしてる。その後強力なアンプにすると少し良いけど、、この時代の物にそこを求めるのは酷というものです。

 

 とにかく元気。気持ち良い。

 

 Mー6初期モデルは人気があってだいぶ売れたらしいがツイーターにカバーが無いので凹んでいるものが多い。販売好調を受けてマイナーチェンジしたⅡは金網が有るので結構残っている。Ⅲの時代(1980年発売だと思う)になると同価格帯に増えてきた3ウェイに販売競争で敗れて売れていないだろうし現存数は少ないんじゃないかな。1981年にはオンキョーも6万円以下でD-7を発売する。

 歴代のM-6はどれを選んでも、バカでかいマグネットを抱えたウーファー(というよりも30センチの高音が全然でないフルレンジ)が元気な印象です。

 

 しばらくすると、なぜかMー3Ⅱを要らないかと言われて格安でつい・・・

 とりあえずウーファーエッジを交換したらツイーターが片方ご臨終・・・

 ヤフオクみてても古すぎて中々スペアが出てこないので、見た目に余り違和感なく取付できそうな形状/大きさの物で、少し後の時代のカットオフ周波数の近い使い方の物を選んで取付。音は少し明るい感じに変わったけれどM6と差別化出来てそれはそれで面白かった。

 

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M3Ⅱ ツイーターは交換、ビクターのZEROシリーズの物だったと思う

 

 Mー6Ⅱの上にMー3を乗せて使うというのを2年ほどやってましたかね。

 

 Mー6Ⅱは今でも買ってしまいそうなくらい好きです。

 

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2024.02 追記

 自分が使っていたこの時期よりも流通がだいぶ減ったなと思う。けれど今も時々ヤフオクで見かける。

 先日はハードオフにエッジ切れ以外状態の良さそうなM-6Ⅱがあって、危うく買いそうになったが、場所と時間を考慮して思いとどまった。衝動を抑えられるなんて、大人になったもんだわ。


 今となっては見た目がペイント仕上げで家庭用には不向きなのか、今もそれほど高価でもない。

 JBLのデカイPA用中古格安流通品、傷だらけの黒い箱でショボい音流してる店は案外とあるけど、チラッとスピーカーみてM-6の方が音良いのに、と思う。知名度優先、音は関係ないんだよなぁ、きっと。

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