音遊び~オーディオのブログ

 ガレージで楽しむ古めのオーディオ

LUXKIT A802 パワーアンプ 高校時代の音

 高校時代はこれで音を聴いていた。

 

初めてのアンプ - 音遊び~オーディオのブログ

 今でも案外と多数流通しているのは知っていたが以前自分で組み立てた物は売ってしまった、もう買わないことにしていたけど見かけたら安いので買っちゃった。

 

 メインシステムのBGM用サブアンプとして使う予定。

 自分で作った物は毎日のように使って、2年後くらいに少し改造してさらに使って、都合7年位故障しなかったので、出番が時々ならず~っと使えるに違いない(笑)

 1979年当時24000円、プリメインアンプの安い物なら3万円台も有ったと思うのでそれほど安い物でもないが、この小さな筐体の中身は±電源のシングルP-P、当時としては最先端?のDCアンプだ。

 出力は15W+15W(8Ω)と小さいが、それが壊れない理由かもしれない。

 

 入手の前提条件は音が出ている事。故障品を手間暇かけて直すつもりはない、KITなので作り手に拠って配線が乱雑とか綺麗とかはあるだろうけど、まあ、音が出てるならそれで良い。

 中の埃を掃除

 ケースを開けて埃を掃除。それほど汚い状態ではないし、コンデンサーも膨らんだりしておらず状態は良く、はんだも綺麗だ。調整だけして使う事にする。

 

 すでにマニュアルは手元にないので資料を探していたら当時の雑誌に組み立て記事が載っている物を見つけた。多分当時もこれを読んでいる、雑誌によると電源のコンデンサーはこのアンプ用の特注品との事だが多分ケース内に収めるために高さが低いのではないかと思う。今は小型化が進んでいるので何か付けられる物が見つかるだろう。

 残念ながら調整値の記載はなかったが、回路図が有ったので、まあ何とかなる。

 

 修理調整開始。

 ガリの出ているボリュームはフレームから外し、下に布を置いて洗浄スプレーで洗浄し酸化防止のために軽く接点復活剤を馴染ませる。完全密閉でない昔のボリュームはこの方法でだいたい直る、分解するよりもリスクが少ない、ダメなら分解だが、そこまでやるなら交換部品をみつけて交換した方が確実だろう。

 オフセットとバイアスを調整。

 オフセットは0.5V程出ていた、経年変化はあるだろうからまあ普通だろう。0Vに調整し、時間経過しても0.05V以下に収まっているので安定性には問題なさそうだ。

 アイドル電流規定値が不明なのでざっくりやや小さ目に合わせておいた、雑誌の記事では誤差20%程度となっているけど元が解らん、どうせなら数値も載せておいてよ~~。当時のマニュアル、コピーしておけば良かったなぁ。

 

 配線が、、、

 

 内部配線はハンダ付け時に長期信頼性の高い単線、なのだが、今回ケースを開けたまま動かしたりしていたら2本切れてしまった。。。取り回しの余裕があるので詰めて再ハンダして完成。

 

 回路図と現物があると昔を思い出す。アッセンブリーマニュアルには回路の解説もあったはずで、当時は解ったような気になっていたけど、今でも自分でゼロからアンプを設計することはできないから解ってないのと一緒だね。今読んだらもう少し解かるのかも。

 気が向いたら昔やった改造をやってみようかな。若い耳では確実に音が綺麗になったのだが、今も違いを感じることが出来るのだろうか、、、、、、

 

 さて、音出し、思い出バイアスが深~~~くかかっているので物凄く良い!

 俗にいうLUXトーンという物がどういうのか解らないが、それほど柔らかい音ではなく解像度も充分高い。

 実際のところ能率の低いスピーカーだと非力感のある音になってしまう。音量を上げると歪が耳にうるさい。それが嫌で、「球の10Wは石の30W以上」という「先人の言い伝え」(笑)を信じてこの後球アンプを使い始めたのを思い出した。そうなんだよ、良い音なんだけど非力なんだ。

 が、大音量ではなくFRX-20を鳴らしてみると良いんだな、これが。低音は強力ではないがボンつく事もなくそもそもフルレンジなのでそれほど出るもんじゃない。

 柔らかなヴォーカルは変に誇張された余韻が付くこともなくすっきりと出て来る。高音も綺麗で耳障りな音はしない。

 こう書いてみると、まあ、スピーカーの良さが素直に出てるって事で、それはアンプが癖のない素直な音という事だ。

 

 今持っている機材で出せる一番良い音と比べたら劣るところはあるけど、ちゃんと良い音がしてたんだよなぁ、だからオーディオ好きになったわけだし。

 

 シンプルイズベストの良い音なんだが。。。出力リレー無い、って事はプロテクターも無い。ま、そうそう壊れないし壊れるときには前兆があるものだ、出力も小さいから多少ノイズが出てきてもスピーカーを傷めることは無いでしょう。