音遊び~オーディオのブログ

 ガレージで楽しむ古めのオーディオ

ダイヤトーン DA-P15/DA-P15S プリアンプ

 1978年に75000円、1979年にラックマウント無しのP15Sが74000円となっている。

 

 気に入って長い期間(といっても数年)使った。メインシステムだけの時期なので可動時間も長かった。

 オーディオ趣味に復帰した当初は若い頃のLUXKITのA-3032を引っ張り出して使ってたのだが、別のプリアンプが欲しいなと思って購入したのがこのDA-P15、音が気に入ったので色々なパワーアンプと組み合わせた。

 今となってはハンドルが実際の時代以上に古くみえる、そろそろブラックフェイスが増えてきてシルバーフェイスは時代遅れ感も出てきたころだけど、各ノブはアルミ削り出しのシンプルな物なので上品に感じる高級感。

 

 内容の割に安価だと思う。

 回路構成には当然こだわり、素子も良い物を使い、実装もモノラル2系統での構成、単品プリアンプとしては高級機の定番手法、実直なアンプです。

 音は出しゃばらない印象。解像度が高く音粒が細かく繊細で明るめ、変な色付けは無くプリアンプとして優秀だった。

 低音の力感や全域での厚み等の点でその後にトリオL-07CⅡに入れ替えてしまうけど、年代を考えるとオーディオ全盛期の3年という月日に加えて価格も安いので比較して劣る部分があるのは当然。

 残念だが後継機は見当たらなず、これが最後の高級アンプとなる。物価上昇が大きな時期なので良いものを作ってしまうとある程度売れないと上回るものを作るのは難しい。翌年にハンドル外して定価を下げる、、、って、売れてないよねぇ(泣)ダイヤトーン自体あまりアンプに力を入れてなかったし、後継機で評価を下げるよりも上品で質感の高いこれを継続販売が正解だったろう。トリオL-07Cなんて真面目なのにオーディオ誌で音質じゃなく見た目を叩かれてケチョンケチョンだったからね。

 

 会社員時代の上司がDA-P15を愛用していた。もう発売から数年以上経過、毎年のように新モデルが出てくるので会社でオーディオの話になって「何使ってるの?」となった時にモデル名を言っても「え?」となって「おお、良いですね」とはならない、唯一私のラックスマンA3032(CL32)よりも周囲の反応が鈍いモデル(苦笑)。その30年後に自分が愛用するとは思わなかったけど、その上司が気に入っていたという情報が無かったら、こんなマイナー機を使い始めることは無かったかもしれないな。

 

ダイヤトーン DA-P15 ラックマウント無しはDA-P15S となる

 

 ダイヤトーンといえば名機P-610や2S-305で有名な、この時期既にスピーカーメーカーの古参。

 私はP-610を昔使っただけ、その後いくつかのモデルは試聴したけど導入には至らずスピーカーは中古になってもあまり縁がない。その一方でアンプやチューナーの中古は不人気で格安、つい手を出してしまう。

 

 パワーアンプとスピーカーの入れ替えが激しい時期でチャンデバ使ってマルチアンプ等やっていたけど、このプリアンプに決定的な不満は無かったな。

 良い品です。

 

カタログを買ってみる harman/kardon Citation 20シリーズ

 購入したCitation21と23、検索しても情報がないのでカタログを入手、安価だった。

 

召喚! harman/kardon Citation21 プリアンプ 後半は蘊蓄 - 音遊び~オーディオのブログ

harman/kardon Citation23 FM/AMチューナー - 音遊び~オーディオのブログ

 

 どちらも資料がなくても使い方が解からないわけじゃなく別に困らない。

 けど、どんなものなのかは気になる。使っている人のブログも見当たらない。過去の評価など見ているとこれのひとつ前のサイテーションXXとXXPは当時アメリカで評価が高かったらしい。

 この20シリーズの売りは低NFBとあり、そこは好みなんだが市場での評価はイマイチなのかな?不人気?まあ、自分が音を気に入ればそれが良いんだけど。

 検索しているとeBayでは結構な高値、アメリカだけではなく欧州で高価なのも興味深い。ちょうどいい高級機の位置にいるみたいだ。

 

 さて、前置きを終えてカタログの紹介。

 

harman/kardon Citation20シリーズのカタログ その1

harman/kardon Citation20シリーズのカタログ その2

 表紙の裏は真空管パワーアンプ、今回のシリーズに至るまでの栄光を簡単に紹介している。

 機種紹介の最初がチューナーの23、A4で1ページ、次にプリアンプの21が見開きで2ページ、そしてパワーアンプの22/24が見開き2ページ。裏表紙には諸元表。

 

 宣伝なので良い事ばかり書いてあるけれど、こじつけ感たっぷりな意味不明な名前を付けた回路を「すごいでしょ!」とアピールした良くわからん一部国産機の物よりも概要はわかる。

 プリアンプのブロック図をみると、使い道がないなと思ったCDダイレクトの信号の流れはやはりそういう仕様。んー、こういう使い方出来ますよ~~というアピールが欲しいな。どういう意図でこうなのかイマイチ納得できないわ。

 

 衝動買いしてからカタログをみて誉め言葉の情報追加、プラシーボ後付けオーディオ(笑)

 

 機種別の厚口カタログはオークション等では見当たらなかったが、この時代だとそれほどこだわったカタログは用意してないのかもしれない。厚口を読めばもっと素敵な機材だと思えたかもしれないのに~

 なにしろ、テクニクスのC7000の単品カタログ見つけた!と、高いけど欲しくなってしまって買ったらA4サイズ1枚のチラシ、カタログってタイトルで出品するなよ~~、、、、、ま、そういう時代という事で。

 

 英語版のカタログの方が情報量が多いとか、日本で組んでいることを信頼性アピールにしてたりするのかな?ebayで探してみる?英語の勉強にもなるしね

 

harman/kardon Citation23 FM/AMチューナー

 バリコン機以外はもう買わないつもりだったけど、今回久々のシンセサイザー式。

 

 プリアンプのCitation21と同時期のハーマンカードンの機材が気になって、、、決め手は選曲がグルグル回すタイプである事とそっけないくらいのシンプルな外観。

 パイオニアF-26同様、一見格安品にも見える(笑)

 

 1990年に122000円、既にチューナーの価格が下がっている1990年では比肩する価格帯にはアキュフェーズくらいだろうか?現在人気のある同時期のケンウッド、パイオニアソニーの機種は半額程度だったと記憶している。

アメリカではFM局が日本よりもはるかに多いときくので、この時期でも高級チューナーの需要があったのだろう。

harman/kardon Citation23 FM/AMチューナー

 手元に残っているシンセサイザー式チューナーはSONYのST-S333ESJだけだが、これは表示が目障り(消せたはず、たぶん)2系統のアンテナ切り替えやオートプリセット等々多機能だがこういうタイプが苦手で取説が無いとわからない。

 その点、Citation23はとてもシンプル、1980年代前半の3万円チューナー程度の感覚で取説無しでも使い方に迷わない。

 プリセット数は8ボタンをシフトボタンで切り替えての16局。操作は簡単、複雑な設定は無く、気楽に聴けるラジオ。リモコン付きも嬉しいところだけど、当面特に必要もないかな。

 選局後に中心周波数を微調整するつまみが使いやすいのは高評価。ウチの使用環境では放送局によっては入力レベルが一目盛り上がることもある。

 外観で共通点を感じる同型機は国内メーカー品に見当たらないので、OEMだとしてもハーマンカードンオリジナル品なのだろう。

harman/kardon Citation23 FM/AMチューナー 中身

 チューナーの回路は良くわからないのだが、目視でわかる部品の劣化があれば使用を控えようかな(火災は怖い)と一応はカバーを開けてみた。密閉されているので汚れは無いだろうとは思ったが、予想以上に綺麗だった。液漏れしてるコンデンサーも無い。1990年、日本製コンデンサーで製造できた最後の頃だね、この後の時代になると某国製の安い部品が増えて耐用年数が極端に短くなる、と、思っている。

 天板はプリアンプ同様厚めの鉄板製でしっかりした物。

 トランスはカッコイイケースに入れて、とかではない、必要充分、電力がいるわけでもないのでこんなもんだろう。バッテリー駆動したら音質もさぞかし、、、そこまでやる必要もないかw

 右側にも大きくスペースが開いているけれど、中身はマアマア詰まっている方だと思う。カーオーディオのサイズであれだけの物が出来るんだからいっぱい入ってればよいという事でもないけど、シンセサイザー式になってからの物では中身が「え、これだけ?」って物も多い(笑)

 選局のダイヤルは軽く回り過ぎて高級感は無い、これだけスペースがあるなら内側にバリコン時代の様にウエイトを付けてしっとりとした感触にして欲しかったなぁ。

 

 音質は良いです、なぜなら定価が高いから(笑)

 

 アナウンサーの声がクリアーに良く透り、解像感もある。

 同時代のチューナーをいくつか入手して音質比較するほどチューナーに夢中ではないけど、ソニー(違うタイプの音と記憶している)とはそのうちに比べてみようかねぇ。

 

 すっきりした音で好印象。しばらくBGMはこれに任せよう。

 

 

レコードサウンド東京さんにお邪魔してきた。

 以前から計画していたカートリッジが完成したとの連絡をいただいて、一度は伺いたいと思っていたカートリッジ主治医のところに引き取りに行ってきた。

 

www.facebook.com

 

 「レコードサウンド東京」さんにカートリッジの修理を依頼するようになって数年、、、、いや、違うな。数年前から修理をお願いしている方が昨年から「レコードサウンド東京」として店舗を構えた。

 

 レコードサウンド東京さん

 業務がカートリッジ修理なので大きな店舗ではないが、すっきりと纏めたオーディオセット、コレクションとしての多種多様なカートリッジ。

 販売用としてはDL-103ベースのカートリッジの他にレコード全盛期のレコードプレーヤー中級機が多数、、、、、見ているだけで楽しい。

 

 MCカートリッジはそもそも針交換できないし、MMでも交換針の供給が途絶えてしまう。

 針やカンチレバーを換えれば当然元の音にはならないのだが、少なくとも音は出るし、丸針から楕円針への変更やボロンカンチレバーで軽量高剛性にするなど、これまでとは違う楽しみが出来る。

 

 折ってしまったカンチレバーを繋ぐ、抜け落ちた針先チップの取り付け、折れたカンチレバーに別のカンチレバーを繋ぐなど、精細な作業を高い品質でこなしてくれる技能は貴重だ。

 

 主治医が出来て楽しみの世界が広がったカンチレバーについての過去記事。

otoasobi.hatenablog.com

 

 

 今回のカートリッジは、超個人主義なもの。

 以前試しにやってみたルビーカンチレバーシバタ針。個人的には楕円針で充分と思っているのだが、高音域にエネルギー感はあるものの耳に当たるうるささはないので、これなら良いな、と。

 

 ならば!大好きなボディに付けてもらおう!

ルビーカンチレバー

 器用なものです、綺麗な仕上がりで知らなければ継ぎ目も元々こうだったと思える。

 んー、嬉しい。見てるだけで良い音が聴こえそうだ。

 音出しはコイツの性能を生かせる環境を整えてからだな。

 とりあえず眺めてニヤつくオーディオ。

 

 条件をそろえてオリジナルとの比較試聴もしたい。

 

 

召喚! harman/kardon Citation21 プリアンプ 後半は蘊蓄

 ハーマンカードン 初購入。

 召喚!という言葉を使った理由は、最後の方の蘊蓄までたどり着いてください。

 

 偶然見つけて入手。薄汚れた外観だったが機能的には問題なさそう。

 

harman/kardon Citation21 プリアンプ 入手後掃除前

 

 外観は掃除でかなりシャキッとした。

 樹脂部品がやや色抜けしていたのも軽く磨いて気にならない程度に。この時期に多いペイントがとろけてベタベタする物よりも素材そのままの方が助かる。

 セレクターボタンといくつかのスイッチにLEDのインジケーターがある程度でシンプル、そっけないともいえる。存在を強く主張しないこういうデザインも好きだ。

 特徴的と思ったのは足。後ろに2個、前はフェイスパネルの下側が横一本の足。設置すると前の下側には隙間が無い、掃除が楽そう(笑)

 

harman/kardon Citation21 中身

 通風孔は無いので綺麗だろうとは思ったが、入力RCA端子が1カ所グラグラするので修理するために天板取り外し。天板は鉄製で厚みがあり重い、細かい凸凹のペイントはビニール袋コーティングの様にも思える厚めの質感なのでパウダーコートだろう。

 底板はサイドパネルと一体で裏蓋はなく、基板の裏側を見るには前後のパネルを外して基盤を底板から外すしかない。特に動作に問題はないので、面倒だからハンダの確認は省略、できるだけ色々とやらないで楽しみたい、基本は怠け者なんです。

 中身はとても綺麗でコンデンサーの膨らみなどもない。特に調整か所もない。気休めに軽くエアーで埃を払った。グラグラ端子の原因は樹脂の割れだったので他も観察クラックを3カ所発見。プラリペアで修理と補強をして作業終了。

 

 その後は観察。

 入力には「VIDEO」というのがあるがAV対応というわけではなく音声のみ、AUXと同じ。ミュージックビデオが一般的になった頃だからね。

 面白いのは「CD Direct」入力、なんとヴォリュームもスルーして入力が出力に直で出て行ってしまう、まさにダイレクト。CDプレーヤー側がリモコンで出力調整できるなら便利とか???あまり使い道がなさそう。

 

 イコライザーはMM/MC切り替え式だが、それぞれに専用アンプの様で入力が別々。使い勝手は2系統のPHONO入力でゲイン切り替え式の方が良いが、音質重視としては仕方ない。カートリッジ遊びには向かないが、そういう使い方は想定外って事だね。

 社名の入った赤い樹脂でモジュールになっている、ブラックボックスならぬレッドボックス(笑)同時期のプリメインアンプも同じ?

 

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 追記 2024.01.25

 このプリアンプのブロックダイアグラムを見つけて眺めていたら、MC/MMの切替はイコライザー回路の前でスイッチで切り替えている。MMはそのままイコライザーへ、MCはヘッドアンプを通ってからイコライザーへ、だった。それぞれに専用の回路を準備しているわけではない。

 という事はこの基板上のレイアウトを見る限りでは、レッドボックスはMCヘッドアンプで、イコライザーディスクリートという事だな。

 

 その構成なら、PHONO入力は1系統で、MC/MM切り替えする構成でも音質に大差ないだろうに、、、最もレベルの低いMC入力信号をスイッチ切替することを嫌ったんだろうか?

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 ヴォリュームはアルプス。3連という事は音量によってバッファのゲインを変化させて音質劣化を抑えている、のかな?

 

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 追記 2024.01.25

 3連ヴォリュームはラウドネス用の様だ。

 「位相補正ラウドネス回路」と称している。高域の補正は必要ではなく、トーンコントロールとは独立して低域だけを位相ずれをすくなく補正することで素直な響きを持つという。

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 オペアンプIC(NEC C4556C)がひとつ。位置的に終段バッファアンプだろう、ヘッドフォン出力用ではない様に思う。これとレッドボックス以外はトーンコントロール等、皆ディスクリートで組んである。

 部品の配置はなんとなく左右チャンネルで別けてある程度。基板上に配置されたスイッチ類を樹脂のロッドやコントロールリボンで操作するのだが、特別信号系の距離を短くとかではなく、作りやすいように作った、という感じ。素子の性能も上がっているし、同時期のテクニクスのC7000にも感じた無理のないレイアウトで、これはこれで必要にして充分という事だろう。

 基盤は紙エポキシ。テクニクスやトリオのガラスエポキシと比較すると安っぽいが性能に問題はないだろうし価格を考えれば妥当。

 あちこちにジャンパー線があるけど、もしかして別機種と共用してる、とか?

 「assembled in japan」だけど、どこだろう?なんとなくオンキョーの匂いを感じたけど違うかな?

 ハーマンインターナショナル扱いでは、上位にマークレビンソンが在る筈なので、位置づけとしてはオーディオのハイエンドではなく家庭用上級機。組み合わせるスピーカーはJBLの民生用やインフィニティを想定、かな。

 サブシステムをさりげないセパレートで組みたくなったらベストチョイス。

 

 音質は、、、、、まだ聴きこんでない。

 聴くに堪えないような物ではないだろう。後々のお楽しみ、という事で。

 

 ココからはダラダラと蘊蓄。とりとめ無し。

 

 ハーマンカードンというブランドは、私がオーディオに興味を持ち始めた頃にマッキントッシュマランツ、ダイナコと並んでアメリカの有名アンプブランドの一角だった。

 

 会社の歴史はWiki日本版にはほとんど情報が無い。

 興味がある方は、カナダ在住の日本人の方が凄く良く調べてブログに日本語でUPしているので検索して読んでください。 私程度の英語力ならこの方の意訳の方が良いと思うし、残念なことに英語の原文はメーカーURLから既に削除されているらしいので、お早めに。

 

 ざっくりした歴史。

 第2次世界大戦後にハーマンさんとカードンさんがハーマンカードンを作り、その後カードンさんが定年でリタイア、ハーマンさんは自分が営業向きという事で「ハーマンインターナショナル」という商社を作り、その中のブランドがハーマンカードン、という事になる。

 カーター大統領時代に政治に絡んだハーマンさんが会社を売り払い、政治から離れて買い戻し、、、、、ハーマンさん健在の時は「ハーマンカードン」のブランドは意地でも自分の物にするという感じ。

 きっとカードンさんと会社を興した頃が一番楽しかったんだろう、「ハーマンインターナショナル」はハーマンカードンを所有しなければならない、という事だな。

 

 ハーマンインターナショナルは商社ゆえ、JBL、infinity、マークレビンソンといった時代遅れや小規模で販売力がイマイチ、が、しかし、製品は良い!というブランドを傘下に入れて扱っていく、いわば「日本製品に押されて上手くいかなくなったアメリカンブランドを救って、その孤高の精神にユーザー主体のサービスを付加して市場競争力を持たせ、バブリーな日本には高級ブランドとして高く売る!」というビジネスモデル。

 日本のハーマンインターナショナルは、1980年代にJBLのコントロール1を修理してもらった時の対応が良かったので「良い会社」のイメージが強い。高級ブランドを扱っているからこそ丁寧な対応、車でいうならメルセデスベンツヤナセで買う、かな、良い物を最高のサービスと共に、だ。

 

 21世紀になってからはデザインで目を引く透明な筐体のお洒落なスピーカーで話題になったが、、、、、2016年からは韓国大手家電メーカーに売却され、高齢になったハーマンさんが引き継がせた経営者も抜けてしまった。今はカーオーディオで頑張っている。

 

 今回調べていて面白いと思ったのは「オーディオの足跡」ではマランツが日本メーカーとして記載されているのにハーマンカードンは海外メーカーだ。後ろ側の銘板にはassembled in japan とあり made in japan ではない。

 

 さて、今回購入したCitation、ハーマンカードンブランドの中でセパレートアンプを中心とする高級なシリーズに代々受け継がれる名称で、パイオニアの中のエクスクルーシブみたいな「名前」

 日本語表記ではサイテーション。「サイテー」「ション」あまり良くない印象に感じるのは私だけ???

 翻訳ソフトで、意味を知ろうとする。「引用」だった。

 最初期の製品は解らないが有る時期からは自社開発生産ではなく企画が米国で生産は日本、、、、、OEM品が主体となれば「引用」は間違ってないけど、日本語では好印象でないと思う。

 

 さらに調べてみると「召喚」の意味がある。なるほど、引用と共通点の有る意味だ。

 裁判所への「召喚」など、命令の為の強い言葉だ。これをオーディオに当てはめてみるのも難しいけど「良い音を楽しむために見つけた(造った)物を目の前に」みたいな事かな。

 小説漫画アニメで「異世界もの」が多い現代日本人的には「召喚」の方がカッコイイと思う。ので、そんな感じで今回のタイトルは「召喚!」

 

 でも、本機の1990年頃や、citationが使われ出した1970年代だと、そういう感じでもないんじゃないか?

 で、さらにあれこれ気が向くままに検索、インターネットは便利だ。 

 しかし、それ以上良さそうな意味は無かった。

 

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追記 2024.01.28

 

 他の機材をいじっていたら、ふと、Citationの意味を得心。

 

 音を召喚する。オーケストラを召喚する。歌手を召喚する。

 

 これだろ!目の前に音楽そのものを持ってくる機材という意味なのではなかろうか?

 これさえあれば素晴らしい音楽を召喚できる「魔法陣」。

 購入して1週間なんとなくモヤモヤしていたが、ファンタジーなこれが自分には一番しっくりくる解釈となった。

 

 どんな言語でも母国語にする人が単語から感じるものは、私が単純な翻訳で思う物とは深さが違うだろう。

 別分野だけど英語版のサービスマニュアルを辞書を傍らに置いて夜な夜な翻訳していた時は、「あ、英語の言い回しだとこうなるのか」等、雰囲気を感じることが出来たのだが、それももう30年前、今はもう外国語の文章を訳す事はない。

 洋画は字幕で見る派だが娯楽映画の会話というのは短い文のやりとりばかり。

 童話や小説の原語版をじっくり読み込むのは語学の世界にいる人には良い勉強だと思うが、しかたなく外国語に絡んでいる私は語学の理解を深めるための語学学習は好きじゃない。

 が、英語版のオーディオ製品のカタログを入手出来たら「この商品は素晴らしい!画期的な回路構成!」の長い文章を辞書片手に読むのは楽しいかも?

 翻訳するオーディオ(笑)

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 うーん???と、ウダウダ考えているうちに、ハーマンさんがカナダ出身という情報を思い出して確認、カナダのケベック州出身でした。

 と、なればフランス語で「citation」を翻訳、結果は英語と同じく「引用」元の言語は英語との情報もあった。

 ここまで進展なし。

 そして、フランス語の熟語が検索に引っかかる。

「citation du jour」カタカナ読みだと「シタシオン デュ ジュール」かな、意味は「今日の名言」この熟語ではcitationは名言となる。

 そういう事か、ハーマンカードンの意図に、やっとたどり着いた、と、思う(独断)

 

 今日の名言。名言。既に存在している良い言葉。名曲。今日の名曲。名品。。。。

 バシッとハマる日本語は私の語彙に無いけど、少なくとも「引用」ではないイメージを持てる。

 

 昔の日本のオーディオ誌でもカタカナで単にサイテーションと書くのではなく、その意味するところも(好印象に)伝えれば、B&O並に日本市場でのオシャレ高級イメージを作れたのかもしれない。

 

 オーディオブランドを調べて楽しむ、音を聴かないオーディオ趣味、でした。

 

Acoustic Solid Solid Machine その1 欲しかったマイクロRX-3000の現代版、優劣あり

 マイクロのRXシリーズに3000という品番の物がある。若い頃、今以上を求めるならこれだなと思っていた。

 

 別に5000でも8000でも良いけど、予算と設置環境を考慮すると3000で充分、それでも使える環境が無いなら宝の持ち腐れかもしれない。

 地中2メートル、地上1メートル、サイズは1メートル四方のコンクリートの台があれば8000は是非とも使ってみたい!普通の人は無理です。

 

 私はマニアでなく普通のオーディオ好きなので、こういう物には手を出さないままに現在に至る、至っていた、のだが、現在の環境だとマアマア使えそう。

 

 RX-3000は何度か検討したのだけれど、見た目が綺麗な物が案外と高価、外観を考慮しなくてもアームの取り付けに苦労しそう。丸い棒にクランプするアームベースは自作出来なくはなさそうだが面倒、取り付け時の高さ調整など面倒そうだ。

 日本人的には造りの良さとか、アームベースの豊富さと価格の安さ(当時の定価で)等魅力は大きい。

 しかし今では欲しいベースが見つからない。見つけても人気が有るのか高値だ。偉そうなことをホームページで書いているオーディオショップがある程度汎用できる物を作って部品を売れば良いのに。が、ショップはやらない。

 なので、RXシリーズは使えない、だから今更買わない。

 

 でも昔の憧れ、今更、と思いながら綺麗な(マイクロよりも40年ほど新しいから、ね)アコースティックソリッドの既に販売終了のジュニア機、ちょうど3000相当の物を見つけて、検討を始めてしまう。

 ドイツ製らしい、扱いはオルトフォンジャパン。当然高価(おじさんの主観)だけど、昨今の良さそうなレコードプレーヤーの価格を考えると、それほど高価でもない。

 ネット上には情報少な目。オルトフォンのURLを見ても旧機種情報は無し(販売終了品としてスペックやオプションパーツの情報くらい残して!)本当に最近のオルトフォンはユーザーに上からの目線で、、、、以下自粛。

 情報が無い、けれど現物が確認できるならいくらでも検討はできる。

 

 ベンチマークは時代を無視して当然の様にマイクロ。

 

 過去に所有したわけではないので音質は度外。使いやすさや拡張性の高さで比較する。トーンアームは一応ついていたが、自分の使いたいものでシステム構築するつもりなので、人気の品だが付属アームは購入するつもりはなく除外して検討。

 

 古き良き時代を知っている身としてはどう見てもマイクロの方が造りが良く頑丈に思える。真鍮の方がアルミより高価だし比重も大きいし、モーターの信頼性は昔の日本の方が高そうだし。。。そう考えはじめると舶来品なんて買えない。

 

 オプションのマウントベース/アームベースは時代が違うとはいえ、ふざけるな!というくらいの高価格。

 マイクロの当時の設定部品が今でも自由に入手できるならマイクロを使った方が満足度が高いんじゃないかな。

 

 現物を確認するとAcoustic Slid は価格の割に取り付けは「テキトー」、これでなんか問題ある???という割り切り方。

 

 ココです、重要です!!!

 

 この割り切った造りが購入の決め手。

 ベースが高いなら自作すれば良い。自作するには「丸棒にクランプ」のマイクロよりも「M5のネジ1本で柱の上からキュッと留めるだけ」の方がはるかに簡単。

 そして、付属するロングアーム用マウントベースを確認すると柱を付ける穴が4カ所ありショートアームにも対応できる。マウントベースの本体への取り付けもネジ1本、角度を変えることによりアームのレイアウトの自由度が高い。アームベースを作ってセットしておけばアームの交換時の高さ調整はマイクロよりも楽。

 

 こうやって、良い点を拾ってみると、今の私には良さそう。

 なにより、綺麗でカッコイイ!

 

 

Acoustic Solid Solid Machine

 現在はアームレス、アームを付けて音出しするのはまだまだ先だし、設置も今の場所で出来る理想には程遠い。

 何だよこれ!という造りで、個人レベルでもう少し造り込みをしたい点もある。

 音質は、これまでのレコードプレーヤーよりも良くなるかどうかは使いこなし次第だろう。音が決まらなくて「いじるオーディオ」になってしまって、こんなめんどくさい物もういらないや!となる可能性も結構大きいと思っている。

 

 笑えるくらい(楽しみとして、ね)割り切った、マイクロをパク、、、じゃなくインスパイアしたようなACOUSTIC SOLID、検討と使いこなしをじっくりと楽しみたい。

 

 今回は「その1」

 「その5」くらいまでに現在のシステムへの溶け込みを期待しながら、不定期に続く!

 

 

パイオニア A-200 プリメインアンプ 懲りずに再購入! 年始早々ランキングトップ???

 謹賀新年。

 

 このブログが皆さんの正月の暇つぶしになっていたなら幸いです、ありがとうございます。

 年末年始は何かと多忙で5日にブログ開いたらグループランキングトップ???もっと早く気づいて喜びの時間を長く味わうべきだったな。1位の余韻があるのか今週も2位なので充分うれしいけど。

 

 さて、本題。パイオニアA-200

 以前入手失敗したが、音は気に入ったので出っぱなしらしき物を見つけて勝負!

 

 出品者はオーディオ専業ではなくリサイクルショップ。変に弄り回されていない物が多いけど完全ジャンクの場合もあるので「勝負」となる。音は出ました、という説明と写真で内部に埃が見えたのが決め手(笑)。

 

 参考までにオーディオ多数出品している人から「完全動作品を入手」で失敗した過去記事。外観もカバーの放熱穴から見える部分も綺麗だったけどねぇ。

 

 

 簡単な梱包で到着。不吉な予感はするが、、、、

 

 パワーランプが点かないだけで軽いガリ程度の問題なので薄汚れている事以外は今回は機能的に当たりといえる。

 外観は掃除すれば綺麗そうだけど、平らなところでグラグラする。

 底板が歪んでる。一応出品者に連絡はしたが、梱包の改善はされないだろうな。

 底板修理は前回のA-150Dと同様なので、以下の記事で。

 

パイオニア A-150D プリメインアンプ 軽メンテナンスで使い始める。 - 音遊び~オーディオのブログ

 

 

 エアキャップで1巻きして、それ以外の緩衝材無し。わざわざ箱を低くするために切り込み入れるなら、下側に緩衝材入れれば良いのに。前後左右の緩衝材も無しで、輸送中に外箱中で動いたことが底のつぶれでわかる、エアキャップの足の周辺は当然ぺちゃんこで段ボールもこれだけつぶれたら緩衝材にはならない、荷台に乗せるときに「ドンッ」てやれば凹むわな。
 佐川急便で届いたけど、佐川急便の梱包のガイドのURL(とても良く要点を説明してある)を見てないんだろうね。

 

 うがった見方をするなら、このがたつきは元々有ったけど運送会社のせいにすれば済むので見なかったことにして出品、商品説明にこれが書いてあったらリスク高いと判断するから安値になるだろうからね。

 性善説で考えるなら単にこういう物を扱うに十分な能力を有しない会社。悲しい事だが、オーディオ専業ではないところに過大な期待をするものではない。

 

 そして、諸々解かっているけど勝負!してしまう私(笑)

 

 パワーランプ修理と掃除ついでの底板修正だけ、今度は楽しめるな。